超熟®でアレンジいろいろパン離乳食

Pasco超熟

こんなときどうしたらいい?
離乳食のお悩み、管理栄養士さんに聞きました

離乳食は、ママ・パパにとっても赤ちゃんにとっても初めてのことだらけ。せっかく作ったのに食べてくれない、口から出すなど、どうしたらいいのか分からずに悩んでしまうことも。そこで、よくあるお悩みについて、管理栄養士の中村美穂先生にアドバイスをいただきました! 離乳食期の赤ちゃんと上手に付き合うコツを知って、楽しい離乳食生活を送りましょう。

中村美穂先生(管理栄養士):保育園栄養士として、乳幼児の食事作りや食育活動に従事。現在は離乳食教室を定期的に開催。2人の男の子のママ。 HP:おいしい楽しい食時間

Q. 与えても吐き出してしまい、全然食べてくれません

A. 赤ちゃんが食べやすい味や形状を工夫してみて

赤ちゃんの舌は敏感で、少しのざらつきや苦みなどで食べるのを嫌がることがあります。食べる機能も未発達なので、食材のかたさや大きさによっては飲み込みづらい場合も。
ベーッと吐き出すことがくせになっている赤ちゃんもいるかもしれませんが、いつかは食べられるようになるものです。無理強いせず、今食べられるメニューに混ぜる、調理方法や味つけを変えるなど、赤ちゃんのお気に入りを見つけるくらいのリラックスした気持ちで、いろいろトライしてみて。

Q. 食べさせるペースが分かりません。ママのペースであげてOK?

A. 赤ちゃんの様子を見ながら、
ママが食べるペースを考えてあげましょう

赤ちゃんは、食べるペースや1口量などをコントロールする力が未発達なので、ママが食べるペースを考えて与える必要があります。せかして次々とスプーンを口に運ばないよう注意し、赤ちゃんがしっかりごっくんしてから、次の1口を入れるようにしましょう。「モグモグごっくんね~」などと、声をかけて促します。

Q. 甘みのある食材ばかり欲しがります

A. 甘みのある食材と酸味や苦みのある食材を混ぜて与えると◎

赤ちゃんは本能的に甘い味を好むと言われています。母乳やミルクも甘いので、離乳食でも甘みのある食材を欲しがるのは当然と言えますが、砂糖など強い甘みに慣れてしまうと、野菜など食材の自然な甘みを感じにくくなるので、あくまで薄味にすることが大切。
また、酸味や苦みは経験によって受け入れられるようになるものですが、甘みのある食材に混ぜて与えると食べやすくなりますよ。 なお、お菓子やジュースは、与えるとしてもベビー用を少量にし、くせにならないように注意しましょう。

Q. とてもよく食べます。7ヵ月ですが、3回食にしてもいいですか?

A. 9ヵ月ごろまでは2回食がベター。
1回の量や食材のかたさ・大きさなどをステップアップしてみて

食欲があるのはいいことですが、赤ちゃんの未発達な消化力を考えると、9ヵ月ごろまでは2回食にしておいたほうがいいでしょう。1日の授乳量が足りているか、今の離乳食がやわらかすぎないか、食べるのが簡単すぎないかもチェックしましょう。 そのうえで、離乳食の目安量に比べてよく食べるようなら、主食や野菜、いも類などを増やしてもOK。また、おかゆを少しかためにする、食材を少しずつ大きくしてかみごたえをプラスするなどしてみましょう。
また、8ヵ月ごろになったら、2回食の合間に軽めの食事を与えても。

Q. 口を開けてくれません。どうしたらいいですか?

A. 明るく楽しい声かけで食べる意欲を引き出してみて

赤ちゃんにとって離乳食は未知の体験。すんなり受け入れられないこともあります。せっかく作った離乳食を食べてくれないとストレスになると思いますが、無理強いは禁物です。
かたくなに閉ざした口を開くには、明るく楽しく声をかけながら、お互いにリラックスすることが大切です。ママが大きな口を開けて食べて「おいしい~!」と言って見せる、離乳食をいつもと違う見た目にする、スプーンを変えるなど、赤ちゃんが「食べてみようかな…」と思える働きかけをしてみましょう。 食べることに抵抗を感じる赤ちゃんには、手づかみ食べができるメニューをすすめる(9ヵ月ごろ)、スプーンを握らせる(9~11ヵ月ごろ)など、自分で食べる意欲を引き出す工夫をしてみて。

Q. 食べた食材が、うんちにそのままの形で出てきました。もっとやわらかくするべきですか?

A. 食材の大きさを少し細かくしてみて

赤ちゃんの消化力は未発達なので、下痢でなく、そのまま出てくることがあります。赤ちゃんが元気であればそれほど心配ありません。栄養が全く吸収されていないわけでもないので、その点もご安心を。 対策としては、食材を少し細かく刻んでみましょう。その後、少しずつ大きくして、様子を見てください。
9ヵ月以降でゆで野菜スティックなどを取り入れるときも、同じ野菜を細かく刻んで、おかゆやスープに入れて。かむ練習ができる形状と、摂取しやすい形状と、両方与えるといいですね。

Q. 気分によって食べたり食べなかったり。どうしたらいい?

A. 声をかけても食べないようなら切り上げて、次の食事でカバーを

大人でも食欲のないときがあるように、赤ちゃんもおなかがすいていないのかもしれません。また、赤ちゃんは集中力が低いため、すぐ飽きたり、気分によってむらが出たりすることも。ママが声をかけてみて食べるようなら食事を続けますが、食べる気がないようなら早めに切り上げて。その分を、次の食事でカバーできるといいですね。
また、離乳食を食べる時間にしっかりおなかがすいているように、授乳の時間や量を調整することも大切。頻繁におやつや飲み物を与えていないか、お散歩、おふろの時間帯なども含めて、生活リズムを見直してみましょう。

Q. 遊びながらだらだら食べるくせがあります

A. 短時間で食べられるメニューを試してみましょう

遊び食べは、手で食べ物を確かめる大切な行動とも言えます。ただ、あまりにだらだら食べるのが気になるようなら、ママが声をかけて促してあげましょう。何とか食べるようなら続けますが、口に運ぶと嫌がる場合は思い切って切り上げましょう。
また、赤ちゃんが集中できる時間は短いので、食事時間が長くなると飽きてしまうことも。苦手な食材は好きなメニューに混ぜて食べやすくするなど、短い時間で食べ終えることができるよう工夫をするのも、ひとつの方法です。

Q. 汚してしまいます。いい方法はありますか?

A. ママが食べさせる分と、赤ちゃんが手づかみ食べする分を分けて、
汚れを最小限に抑えましょう

まだ上手に食べられないこともあり、こぼして汚してしまうことは避けられません。とはいえ、汚れる量は最小限に抑えたいですよね。おすすめは、ママがスプーンで食べさせる分と、赤ちゃん自身が手づかみで食べる分のお皿を分けること。手づかみで食べる分は少量ずつ、赤ちゃんのお皿に取り分けてあげると、汚れる量を最小限に抑えることができます。赤ちゃんがおなかいっぱいで遊んでいるようであれば、サッと引き揚げてしまいましょう。
汚してしまった場合に楽に片づけられる工夫をしておくことも、ストレスを減らすポイント。赤ちゃんに食べこぼしをキャッチできるエプロンをつける、床に水ぶきできるシートを敷くなど、便利なアイテムを活用してみて。

Q. よくかまずにまる飲みにしたり、どんどん口に入れたり…どうしたらいい?

A. やわらかいものを大きめに切るなど、
かんで飲み込む練習を根気よく続けて

食欲旺盛な赤ちゃんはとくに、どんどん口に入れてしまうことがあります。7,8ヵ月ごろに舌と上あごでつぶす、9ヵ月ごろからは歯ぐきでつぶすという食べる機能の発達にあわせた離乳食を用意し、かんで飲み込むことができるようになるまで、じっくり練習することが大切です。
また、細かく刻んでしまうとかむことができないので、やわらかいものを大きめに切る、肉団子やおやきのようにまとめるなどの工夫も必要です。食パンを細長く切って軽くトーストしたもの(1才~1才6ヵ月ごろから)など、まる飲みできないサイズにするのもひとつ。のどに詰まらせないように必ずママがそばで見守り、「モグモグね」と声をかける、口にどんどん入れようとするところを手でやさしく止めるなど、早食いがくせにならないよう、ママが補助してあげて。

Q. 好き嫌いなく食べてほしいけど、好きなものばかり食べてしまいます

A. 好き嫌いの原因を探り、好きなものが増えるよういろいろな食材にトライしてみて

嫌いがあるのは当然のこと。ただ、苦手なものが多い子も、経験によって食べられるようになるので、気長に接することが大切です。好き嫌いの原因を探り、好きなものが増えるようにいろいろな食材にトライしましょう。
緑の野菜が苦手でも、かぼちゃやトマトはOKという程度であれば心配ありませんが、おかずをほとんど食べない、体重が増えないなど、栄養不足が心配な場合は、好きなものに混ぜるなど、無理なく栄養補給できるようにしましょう。

赤ちゃんの食生活の土台となる離乳食期。先生のアドバイスを参考に、楽しく、おいしい時間を過ごしてくださいね。