超熟®でアレンジいろいろパン離乳食

Pasco超熟

ちぎったり、握ったり、トーストしたり。食パンが赤ちゃんの発達に与えるうれしい影響

やわらかくて、赤ちゃんが手のひらでつかみやすい食パン。まだまだ指先が器用ではない赤ちゃんでも自分で持って食べやすいことから、手づかみ食べのメニューとして登場することも多いですよね。

実は食パンは、赤ちゃんの発達に対してもさまざまなメリットをもたらしているのだとか。詳しいお話を、コドモノいっぽクリニック院長の丸山友紀先生に聞きました。

小さな力でもちぎりやすいから、手指の巧緻(こうち)性につながる

手指の発達は、手のひら→指の腹→指先、と進みます。

やわらかい食パンは、手づかみの最初の段階である「手のひらでつかむ」ことがしやすいだけでなく、サイコロ状にすれば指の腹や指先でもつまみやすいため、赤ちゃんの手指の動きの発達を促すのにぴったり。

また、小さな力でちぎりやすいのも魅力です。つまむ動作は指の腹でもできますが、ちぎる動作には指先を使います。大きな食パンを自分の力でちぎる行為は、赤ちゃんにとっても楽しいもの。赤ちゃんが興味を持ったら、どんどん体験させてあげましょう。
ただし、大きなかたまりを飲み込まないよう、必ず大人がそばで見守るようにしましょう。

ぎゅっと握ったり、ちぎったり。
触感や形を観察しながら自分で考える力につながる

赤ちゃんは、形が変化しやすいもの、逆にまったく形が変わらないものを好んで触ります。

食パンはそーっとつかんだときはやわらかく、ぎゅっと握るとかたくなります。その触感の変化も、赤ちゃんにとっては驚きの発見。また、握ったりちぎったりすることで形が変化するのも楽しいですね。夢中になって握ったり、ちぎったりする行為を楽しむ中で、「こうしたらどうなるかな? どんな形になるかな?」と考える力がはぐくまれています。

かたくて形が変わりにくいミミも、赤ちゃんが好んで触るもの。触りながら、白い部分とは異なる触感や、色の違いを観察します。そして「ここはなんだろう?」と興味を持って、口に入れる→ちぎって確認する→食べるかどうかの判断をすることも。

この、「自分で考えて、実際に手と口で確かめる」行為は、大人にとってはなんでもないことですが、赤ちゃんにとっては冒険そのもの。感覚を研ぎ澄ましながら確認することで、集中する(集中したい気持ちになる)経験もしています。

生でふんわり、焼いてさっくり。
ジャムなどをのせればいろいろな食感も楽しめる

食パンは、生のまま食べるのとトーストするのとでは、味も食感も大きく変わります。ふんわりやわらかな食感と、カリッとした食感はまったく別物。

初めてトーストした食パンを食べるときは、「なぜかたいんだろう? 頑張ってかまなくちゃ。でもそれもおいしいな。あれっ、だんだんやわらかくなってきた」と、たくさんの驚きと発見、新しい楽しみがあります。

また、ジャムやレタスなどをのせれば、ベチャベチャ、シャキシャキなど、さらなる食感の変化が生まれます。食パンの白に具材の色が映えることから、「いちごジャムは赤、レタスは緑」など、色を楽しむ喜びも経験できますね。

まとめ

小さな手でもつかみやすく、握ったりちぎったりして自分で形を変えることができ、さまざまな食感が楽しめる食パン。ママ・パパとしては「食べ物で遊んではダメ」と言いたくなる場面もあるかもしれませんが、赤ちゃんにとって、食パンから得られる発見や驚きはとても興味深いもの。赤ちゃんのさまざまな発達につながることも多いので、ママ・パパの気持ちに余裕があるときは、なるべく見守ってあげてくださいね。

(構成・文/たまひよ編集部)

【取材・監修】丸山友紀先生:コドモノいっぽクリニック院長。
『小児科による産後ケア』など、「楽しい」子育てサポートを行っている。
1児の母。小児科専門医、日本血液学会専門医。