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特集「超熟®」20周年トップコミットメント

「超熟」を通じてPascoは
本質的な価値を追い続けていく

「超熟」は1998年10月に誕生して以来、お客さまの期待に応えるため、
さまざまな取り組みを続けてきました。
20周年を迎えた今、開発からのストーリーやこれまでの取り組み、「超熟」がPascoに与えた
影響などについて、盛田社長とデイヴィス・スコットCSR顧問が話し合いました。

  • 盛田 淳夫 敷島製パン(株)代表取締役社長

    盛田 淳夫

    敷島製パン(株)
    代表取締役社長

    現状維持は衰退を意味する

  • デイヴィス・スコット

    デイヴィス・スコット

    CSR顧問

    企業倫理や経営・人材管理分野に幅広く精通し、企業の社会的責任(CSR)経営に関する研究を行う。立教大学経営学部教授。2008年からは、敷島製パン株式会社のCSR顧問として、専門的な視点から助言を行っている。

    切磋琢磨することで継続的な技術革新をめざすことが重要

お客さまの嗜好変化に、応えるための「超熟」開発

デイヴィス:「超熟」が誕生した当時のパン市場はどんな状況でしたか。

盛田:日本経済には閉塞感が漂っていました。食パンは150円食パン、170円食パンと価格帯ごとに展開し、価格の高い方が原材料が良い、という売り方でした。不景気という厳しい時代の中、食品全般が節約の対象となりやすい状況だったと思います。

デイヴィス:その中で「超熟」という商品の企画はどこから出てきましたか。

盛田:「超熟」は大阪の豊中工場で開発された商品です。今思えば、それ以前のパンも、私たちは非常においしいと信じてつくっていました。けれども世の中のお客さまの嗜好が少しずつ変化していて、お客さまが期待するパンと私たちが良いと思っているパンの間にずれが生じていた。そこに当時の豊中工場の開発者たちが気づいて、そのずれを埋めようとつくったのが「超熟」です。 実際発売したところ、ものすごい反響でした。1998年10月に関西で発売し、2ヵ月後には中部、翌年1月には関東でも発売しています。わずか3ヵ月での全国発売でした。

デイヴィス:盛田社長が「超熟」に求めてきたことは何ですか?

盛田:2つあります。1つはお客さまの期待に十分に応えられる商品かどうか。もう1つはロングセラーとして愛される価値と力があるか(開発担当者にもそれだけの想いや自信があるのか)ですね。

「超熟」のコアバリュー※1に、こだわる理由

デイヴィス:そうした考えも「超熟」のブランド構築につながるんですね。

盛田:Pascoでは、日配商品※2という特性もあると思いますが、商品の改変が激しくて、これがダメだったら次の商品を出せばいい、という考え方がありました。私はそこに危機感を持っていて、せっかく生まれた「超熟」をいかにブランドとして育てていくか悩んでいました。そんな時に学習院大学の青木先生※3との出会いがあったんです。

デイヴィス:青木先生からはどんなアドバイスがありましたか。

盛田:先生は“コアバリュー”ということをさかんにおっしゃっていて。「超熟」の本質的な価値は何なんだということですね。それをわれわれもよく考えました。

デイヴィス:盛田社長が考える、当時の「超熟」のコアバリューとは?

盛田:これは今でも言っていることですが、炊きたてのご飯のような、もっちり、しっとりした食感。毎日食べても食べ飽きない。それが「超熟」のコアバリューです。基本的に日本人が好むご飯に近い世界観をパンで実現したのが「超熟」だと思っています。

デイヴィス:「超熟」ができたことによって確立された、お客さまとの信頼関係をより一層大事にしたいというPascoの姿勢も、コアバリューと言えるでしょうね。

  • ※1:「コアバリュー」 ブランドの本質的な価値。
  • ※2:「日配商品」 日持ちせず、小売店に毎日配送される商品。
  • ※3:「青木先生」 ブランディングの専門家。詳しくはこちら

「超熟」への支持を受け、Pascoはさらなる目標へ

デイヴィス:それから20年の歩みの中で、どんなことに取り組んできたのですか。

盛田:発売の当初からこの商品の価値の素晴らしさを確信していたので、「超熟」を愛され続けるブランドとして大切に育てるため、社員に「食パンカテゴリーのナンバー1になろう」と号令をかけました。企業規模を考えれば1位になることは難しいけれど、食パンのカテゴリーでナンバー1になることは可能だと。じゃあナンバー1になるために何をしなければいけないのかというと、ブランドをどう確立させるか。それから当然、品質をきちんと守ることなんです。

デイヴィス:そうした努力がお客さまに認められ、食パンカテゴリーのナンバー1ブランドとなったのですね。

盛田:その後も「超熟」は常に進化してきました。「超熟」の発売以降も、お客さまの期待値や関心は変化してきて、特に安全・安心に対する期待値が高くなってきました。お客さまが望むのであれば、食パンの製造に不可欠と信じられていたイーストフード・乳化剤を抜いた「超熟」を考えなければいけない。その時、私は条件を付けたんです。イーストフード・乳化剤を抜くだけでなく、前よりおいしくするように、と。研究・開発部門の社員が非常に頑張って、その期待に応えてくれました。 これは「超熟」の20年間の中でも、大きなイノベーションだったと思います。これも出発点はお客さまの期待に応えるということです。

デイヴィス:イノベーションをずっと続けてこられたのですね。

盛田:私は「企業は世の中から生かされている」と思っているのですが、「超熟」もお客さまの支持がなければ買っていただけません。「超熟」がいつまでも愛され続けられるよう、私たちはお客さまの期待に応え、お客さまの不安を取り除く企業努力を常にしなければならない。お客さまが求めるものは時代とともに変わってくるので、常にお客さまの想いとずれないように気をつけなければなりません。

「超熟」の進化につながる、切磋琢磨できる組織

デイヴィス:常に「超熟」を進化させ続けるために取り組んでいることは何ですか?

盛田:Pascoには大きく分けて生産部門と営業部門がありますが、つくりっ放し、売りっ放しという考え方はありません。「超熟」の品質をどうやって守るのか、お客さまにどういうアピールをすれば良いのかを最後の最後まで考えています。 そのための手法として、生産部門では品質コンテストを実施しています。営業部門ではお店の売り場での販促コンテストを行い、どんな売り場づくりをすればお客さまに「超熟」の価値をきちんと伝えることができるのかを考えています。
生産も営業もそれぞれのコンテストを通じて、「超熟」の品質はどうあるべきか、どう売るべきかを常に考えるような仕掛けづくりですね。

刈谷工場の「超熟」製造ラインの見学通路にて

それによって社員一人ひとりがそれぞれの立場でお客さまに対して「超熟」の品質や売り方に責任を持つということを考え抜いて、ベクトル合わせができたことが、ロングセラーにつながったと思います。

デイヴィス:切磋琢磨できる組織があることで、より良い「超熟」をお届けする技術革新が続いているんですね。

「超熟」から学んだ変化への対応と、イノベーションの重要性

デイヴィス:今日における「超熟」の価値とは何でしょうか。

盛田:「超熟」は毎日食べるパンですから、安心して召し上がっていただきたい。そのためにはシンプルな原材料で、でもおいしい。そういうパンづくりを続ける企業姿勢が大切で、それがPascoらしさだと思います。こうした考え方でパンづくりを行うことで、お客さまに安心していただき、信頼していただく。それが、結果的にお客さまの健康や社会貢献につながると考えています。そういう意味で「超熟」はPascoらしい商品だと解釈しています。

デイヴィス:企業理念と「超熟」のめざすものが同じなんですね。では「超熟」の教訓は何でしょうか。

盛田:私は常々「世の中はわれわれの意思とは無関係に、ものすごいスケールとスピードで変化している。だから現状維持は衰退を意味する」と社員に伝えています。昨日のベストは、明日にはベストではなくなってしまう。現状維持という意識では、いつの間にか世の中から置いていかれてしまう、と。
もう一つ、社内の常識を疑い、社外の動きに敏感にならないといけません。市場という現場で何が起きているのかを知る努力を怠ると、いつの間にかお客さまの期待や不満が見えなくなる。そうすると、いつの間にか市場とずれた方向に行ってしまう可能性があります。変化に対応することとイノベーションの重要性は、「超熟」の経験を通じて学んだことだと思います。

デイヴィス:これからのPascoのミッションは何ですか。

盛田:シンプルですが、とにかく創業の理念を受け継ぎ、これからも「超熟」をはじめとしたパンづくりで社会に貢献すること。これに尽きます。

デイヴィス:本日はありがとうございました。

  • アトリエパスコ

    対談を行った場所

    アトリエパスコ
    Pascoブランドの発信基地として刈谷工場に新設された施設。お取引先様、お客さまに対してさまざまな体験やプレゼンテーションを通じて、より一層のコミュニケーションを図ります。