環境に配慮した機器の導入や効率化の取り組みを推進し、
環境に配慮した事業活動を続けています。
「食生活を豊かにすること」と「地球環境を保全すること」が矛盾せずにともに満たされてこそ、Pascoが守り続けている創業精神「パンづくりで社会に貢献する」につながると考えています。
持続可能な社会の実現に向けて、私たちは事業活動の効率化による環境負荷の低減や地球環境に配慮した商品づくりをはじめとするさまざまな活動に取り組んでいます。
食品廃棄物の削減と適正処理、リサイクルを推進
Pascoでは、廃棄物処理法(廃棄物の処理および清掃に関する法律)に基づいて廃棄物を適正に処理しており、食品廃棄物(工場から出るパンくずなど)は98%以上を家畜の飼料としてリサイクル処理しています。また不正転用リスク低減を図るため、排出量の計量や、定期的に現地確認も行っています。
パンミミ・パンくずを用いた食品リサイクルループ
Pascoでは、工場で排出されたパンミミとパンくずを再生事業者がニワトリの飼料として加工し、この飼料で生育したニワトリの卵を加工した液卵をPascoのパン製造に使用するという、食品リサイクルループの構築を進めています。循環型社会モデルの一つとして、今後も食品リサイクル活動を広げていきます。
プラスチック使用量削減の取り組み
石油由来100%のプラスチック使用量削減の取り組みとして、2024年4月より「なごやん」進物箱(10個入、14個入、21個入)および「抹茶なごやん14個入」のシュリンク包装フィルムを廃止しました。これによりプラスチック使用量を年間1,548kg削減することができました。今後もさまざまな取り組みを通じて、容器包装に関わる石油由来100%のプラスチックの使用重量25%削減(2019年度比)という目標の達成をめざします。
石油由来100%のプラスチック使用量削減の取り組み
内 容 | 効果・結果など |
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バイオマスプラスチック使用包材への材質変更 「国産小麦」シリーズ、「&Green」シリーズ、「なごやん5個入」用プラトレーなど |
▲ 217t/年 |
包装紙の薄肉化 「国産小麦」シリーズ、「サンドロール」シリーズなど |
▲ 19t/年 |
クロージャーレス化 「超熟フォカッチャ」、「スナックパン」シリーズ、「バラエティブレッドハーフ」など |
▲ 139t/年 |
プラスチックトレーレス化 「クロワッサン4個入」、「ベルギーワッフル4個入」など |
▲ 28t/年 |
CO2フリー電力を導入
2022年9月より、全工場、本社、各カンパニー事務所にCO2排出量が実質ゼロとなるCO2フリー電力を導入しました。CO2フリー電力は、水力、太陽光など発電する際にCO2を排出しない電力で、CO2排出量の削減を図るとともに再生エネルギー利用を促進できます。
配送ルート最適化システムとモーダルシフトへの取り組み
配送ルート最適化システム「Loogia(ルージア)」※を使用した、CO2排出量削減活動に取り組んでいます。2020年からシステムの本格導入を開始し、配送トラックの配送ルートの見直しを行い、走行距離と運行時間を削減。2024年までに月間48.8t-CO2のCO2削減を達成しました。また北海道への冷凍商品の輸送方法として、フェリーを使ったトラック便のほかに冷凍コンテナによる鉄道輸送を併用し、モーダルシフトを行っています。
環境に配慮した自然冷媒式冷凍機を導入
Pascoでは冷凍生地生産工場の主要な冷凍冷蔵設備に、自然冷媒方式の冷凍機を採用し、脱フロン化及び温室効果ガス削減を進めています。今後も脱フロン化及び温室効果ガス削減に取り組んでまいります。
自然冷媒とは、元々自然界にある物質を冷媒としたもので、代表的なものはアンモニア、二酸化炭素などがあります。フロンガスよりも地球温暖化の影響が小さいため、環境に優しい冷媒として注目されています。
消費・賞味期限延長の取り組み
流通や消費段階における食品ロス削減のため、品質を担保したうえで、消費・賞味期限を延長する取り組みを行っています。
「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」の正会員に登録
世界的なパーム油の需要増加により、熱帯雨林の消失や劣悪な環境での労働などが社会問題となっています。「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」は、これらの問題に対し、管理された環境で製造された認証パーム油の使用を推進しています。PascoもSDGsの観点からRSPO正会員に登録しました。
FSC認証紙を使用した段ボール・化粧箱を導入
環境保全活動の一つとして、FSC認証紙を使用した段ボール箱や化粧箱への切り替えを実施しています。FSC認証紙とは、適切に管理された森林から生産された木材を使った紙のことです。FSC認証を受けた商品を企業と生活者が使っていくことで、森林資源の保護につながります。2024年4月より進物向け「なごやん」の化粧箱を、FSC認証紙を使用したものに切り替えました。これにより商品における化粧箱の85.7%※を、FSC認証紙製に変更できました。また、進物用の紙包装紙においてもFSC認証紙を採用しています。
工場における廃棄物排出量削減の取り組み
製造場に入場する際、作業者は清潔な作業着を正しく着用し、粘着ローラーがけとエアシャワーで作業着に付着する毛髪などの異物を除去し、商品への異物混入を防いでいます。四国シキシマパンでは、使用する粘着ローラーの粘着紙を「トイレットペーパー式」から「スパイラルペーパー式」に変更。異物除去の効果を変えることなく、1回あたりの粘着紙の使用量を安定させ、工場から出る廃棄物の削減につなげました。
粘着ローラーのスパイラルペーパー採用について
工場廃棄物削減の取り組み
内 容 | 効果・結果など |
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各工場における 汚泥排出量低減 |
神戸工場▲ 139t/年 パスコ利根工場▲ 133t/年 |
粘着ローラーの形状変更 による廃棄物排出量の削減 |
(一例) 四国シキシマパン▲ 36kg/年 |
廃プラスチックの削減活動 (原材料袋の薄肉化、湯種袋の材質変更など) |
(一例) 神戸工場▲ 12t/月 大阪豊中工場▲ 3.6t/月 |
原料自動計量器導入による原材料袋の使用削減 (パスコ利根工場:6台、刈谷工場:1台、犬山工場:3台) |
(一例) パスコ利根工場▲ 540kg/月 |