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トップコミットメント持続可能な社会をめざして私たちが今、なすべきこと(前編)

これからの100年に向けて

Pascoが最初にSDGsに対する姿勢を表明したのは、2018年のCSR報告書です。
まずは事業を俯瞰(ふかん)してSDGsの17⽬標を対⽐させ、特に関連が深い7つの⽬標を表明しました。
そして創業100周年を迎えた2020年6⽉8⽇に新経営理念を発表後、7つのSDGs⽬標に向けて組織的にアプローチし、課題解決していくために4つのSDGs委員会を設置しました。
今回のトップコミットメントでは、盛⽥社⻑とSDGs委員会の4委員⻑がSDGsの貢献に向けて、これからPascoが何をなすべきかについて語り合いました。

SDGs⽬標達成に向けて

敷島製パン株式会社代表取締役社長 盛田 淳夫

盛田 淳夫代表取締役社⻑

「事業は社会に貢献するところがあればこそ発展する」という創業の理念を踏まえ、「知の探索」を強化しながら、社会課題に積極的に取り組んでいきます。

SDGs委員長としての決意

SDGs飢餓ゼロ・
健康委員会委員長

⼭⽥ 真彦取締役 上席執行役員
開発本部長

活動成果が「商品」という形で現れる委員会なので、PascoのSDGsがお客さまやお取引先様の目に見える形として具現化できるよう、取り組んでいきます。

SDGs教育・ジェンダー
平等委員会委員長

家⽥ 茂常務取締役 上席執行役員
総務本部長

委員会の取り組み内容に合わせて、さまざまな地域や職種の若手社員を中心としたメンバーで構成しています。学びながら議論を活発にすることで、目標達成をめざします。

SDGs技術⾰新委員会
委員⻑

盛⽥ 兼由代表取締役
専務

地球温暖化防止策やアフターコロナ時代に対応するために有効な武器となるのがAIやロボット技術です。バックキャスティング発想で高い目標に向けて挑戦します。

SDGsつくる責任
つかう責任委員会委員長

村⼭ 昇⼀上席執行役員
生産本部長

地球環境への配慮のためのムダの撲滅、食品ロス・廃棄物の削減などは、以前から取り組んできた重要なテーマです。より視野を広げ、持続可能な生産と消費が行われるよう進めていきます。

PascoがSDGsへの貢献に取り組む理由

Pascoは1920年、食糧難という当時の社会課題の解決をめざして創業しました。米騒動は、米の価格高騰による食糧難が引き起こした社会不安です。持続可能な社会の実現に向けてさまざまな社会課題の解決に取り組むSDGsは、創業の理念に基づく事業活動を追求する過程で、Pascoとごく自然につながってきました。2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の際には、事業活動や日常生活までもが止まってしまうことを目の当たりにしました。その時に、「パン売場に行けば、いつもどおりパンが並んでいる」という当たり前の日常風景を支えることが、Pascoの役割・責任を果たすことだと、社員一人ひとりが改めて実感できたと思います。これは、SDGsの「誰一人取り残さない」という考え方にも通じると思っています。

盛田社長が中部経済同友会代表幹事として2020年8月に主催した「第44回夏季セミナー」の様子。SDGsの実現をめざしてさまざまな社会課題解決に取り組む講師によるパネルディスカッションが実施された 盛田社長が中部経済同友会代表幹事として2020年8月に主催した「第44回夏季セミナー」の様子。SDGsの実現をめざしてさまざまな社会課題解決に取り組む講師によるパネルディスカッションが実施された

これからやってくるアフターコロナの時代を前に、今は劇的な変化の最中にあります。さまざまな課題が生じている今こそ、バックキャスティング※思考で何をなすべきか考え、行動することが国や企業、個人にとって必要だと考えています。それはPascoにおいても同様で、SDGsに取り組む必要性や意義を改めて感じます。
2020年9月、経営層で構成する「SDGs 100年委員会」の下に、4つの「SDGs委員会」を設置しました。SDGs目標と組織の目標を関連づけて、より組織的・計画的に取り組むためです。それぞれの委員会では、SDGs目標についてどんな課題を捉え、どんな活動を進めていますか?

※バックキャスティング:あるべき将来を定義した上で、それを実現するための計画を策定する方法

4つのSDGs委員会の活動について

SDGs飢餓ゼロ・健康委員会の課題の背景の一つには、食料の供給に関わる不安定さがあります。日本は食料自給率が低く、パンの原料となる小麦の多くを輸入に頼っていますが、世界的な政治不安や気候変動による価格高騰など、小麦の確保に不安があります。製パンメーカーとしてパンを安定的に供給する責務を果たすために、Pascoは国産小麦の使用比率を上げる活動に取り組んでいるのです。
二つめに、人々の健康面の課題があります。それぞれの事情で十分に栄養が摂れていない、あるいは栄養のバランスが偏っているなど、健康不安を抱えている方がいます。Pascoは不足しがちな栄養を補ったり、糖質を控えたりと、さまざまな選択肢のある商品を提供できるので、これからも健康づくりに役立つ商品をさらに提案していくことを考えています。

国産⼩⻨の商品づくりを推進するため、北海道の⼩⻨に関わる⽅々とパートナーシップを結んでいます 国産⼩⻨の商品づくりを推進するため、北海道の⼩⻨に関わる⽅々とパートナーシップを結んでいます

三つめは、色々な視点からのリスクへの備えです。世界的な食糧課題に対しては、最近話題となっている昆虫をタンパク源として扱うことや、家畜に依存している肉原料を植物由来のものに代替していくことなども含め、あらゆる可能性を探っています。

これまでもPascoでは、⾃社における製造から販売のプロセスに焦点を当て、地球環境に配慮した持続可能な天然資源の利⽤拡⼤やムダの撲滅、⾷品ロス・廃棄物削減に継続して取り組んできました。SDGsつくる責任つかう責任委員会では、原材料の調達先から消費段階の家庭にまで視野を広げ、持続可能な⽣産と消費が⾏われるように取り組んでいく予定です。
当委員会のメンバーには、製造現場から多くの社員に参加してもらい、実践的な議論を⾏っています。たとえば⼯場に⼊るときには、服に付着している⽑髪やゴミを除去するために粘着テープを使いますが、使⽤後には粘着テープのゴミが発⽣します。

大豆ミートや豆乳など植物由来の原料を使用した「&Green」の商品 大豆ミートや豆乳など植物由来の原材料を使用した「&Green」の商品

⼿洗いを徹底すればペーパータオルのごみも発⽣します。このような⽇頃の活動⽅法も⾒直す必要があるという意⾒が出ました。安全や品質の確保、⽣産性の向上だけでなく、製造する責任を俯瞰(ふかん)してさらに改善策を考えていくような⼒が、社員⼀⼈ひとりに備わっていくことを期待しています。

SDGs技術⾰新委員会は、世界や国(⽇本)による温室効果ガス削減の⽬標達成へ貢献することがテーマです。「2030年に、Pascoの事業活動における温室効果ガスや⼆酸化炭素(CO2)の排出量を2013年度⽐で50%削減する」という⾼い⽬標を掲げ、AI・ロボット化などによる技術⾰新に取り組んでいます。また、⽇本国内では急激に少⼦⾼齢化が進んだため、労働⼈⼝の減少など、さまざまな形で社会の変化が起こると考えられます。
Pascoを取り巻く外部環境の変化に柔軟に対応するには、⼀⼈あたりの労働⽣産性を⾼めることが重要であり、⼈材や雇⽤の確保、需要に対する⽣産能⼒とのバランス、輸出事業での製品競争⼒の強化などにおいても、AI・ロボット技術を活⽤した労働⽣産性の向上への取り組みを強⼒に進めています。

国産⼩⻨の商品づくりを推進するため、北海道の⼩⻨に関わる⽅々とパートナーシップを結んでいます
国産⼩⻨の商品づくりを推進するため、北海道の⼩⻨に関わる⽅々とパートナーシップを結んでいます 左)海外の売場の様⼦
右)輸出⽤の超熟(6枚スライス)

SDGs教育・ジェンダー平等委員会も、少子高齢化という社会課題の解決に向けて取り組みを進めています。家庭において、女性だけが子育てや家事を行うのでは負荷が大きくなりすぎ、働く女性は結婚や出産ができなくなってしまいます。男性がもっと参画することによって、人口が増えていくという研究者の指摘もありますし、仕事か生活のどちらかでなく、働きがいと生きがいが両立されるべきという考えで、働き方についても多様な選択肢を提供したいと考えています。

家田

Pascoでは以前から働き方改革という観点でワークライフバランスに取り組み、制度や規定を整備してきましたが、実際に活用されるには、やはり組織全体の意識改革が不可欠で、社員一人ひとりの気持ちや意識の変革が欠かせません。また、ジェンダー平等というより大きな観点から、女性の活躍推進も含め、みんなが生き生きと働くことのできる職場づくりをめざしています。働き方は生活や家庭にも大きな影響を与えますから、社員と職場の価値観の共有や、仕事のための生活、生活のための仕事の実現といった課題に取り組んでいきたいと考えています。
一方、SDGs目標である質の高い教育については、Pascoの役割やできることとして、食を通じた啓発活動をテーマに挙げています。Pascoではこれまでも、中高生との国産小麦「ゆめちから」の栽培プログラム、幼稚園や保育園に絵本を贈呈といった取り組みを行ってきましたが、さらに幅広い視野で活動を展開していきます。

刈⾕⼯場の敷地内にある「Pascoかりや保育園」 刈⾕⼯場の敷地内にある「Pascoかりや保育園」

みなさんの話に挙がったように、少⼦⾼齢化や⼈⼝減少という社会課題に対して、労働⽣産性を向上させることは、ワークライフバランスの向上や社員の働きがい、⽣きがいにもつながります。⼈⼝減少に対しては、男性の育休取得など家庭のあり⽅を変えていくために、Pascoの事業活動のあり⽅を考えていくことが必要です。このように相互に影響して物事が進んでいくことを俯瞰(ふかん)すると、多様な課題に向き合い、さまざまな対応策を選択できるようにすることがいかに重要か、多くの⽰唆がありますね。