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特集 Pascoブランド統合20周年国産小麦の取り組み

国産小麦の取り組み 国産小麦の取り組み 開発のメンバーと試作品を確認する小澤さん(中央)。
商品化するまで、何度も施策と綿密な検討を重ねる

国産小麦の使用率アップで、
日本の食料自給率改善をめざす。

Pascoがこの20年ずっと取り組んできた、国産小麦のパンづくり。
製品企画部の小澤チーフが語る、国産小麦の取り組みへの思い。

安全・安心でおいしいパンをお客さまに届けたい

前職ではパンの販売に関わる仕事をしていましたが、つくる側に回りたいと思い、3年前にPascoへ転職をしました。現在は主に新商品の企画立案を担当しています。長いものだと1年以上の時間をかけてようやく形になった商品が店頭に並んだ時は、担当者としてやりがいを感じる瞬間です。そしてお客さまから「おいしい」などの声をいただいた時の喜びは、何ものにも代え難いものがありますね。チームのメンバーとアイデアを出し合い、無から有を生み出す過程も楽しんでいます。
商品開発の業務と並行して担当しているのが、Pasco商品における国産小麦の使用量を増やす取り組みです。実際に小麦の産地である北海道の生産者を訪ね、小麦の生産状況を確認しています。私自身、国産小麦を使った安全・安心でおいしいパンをお客さまに届けたいというPascoの姿勢にとても共感していますし、さらに「子どもたちに安全で安心な食を」という思いを持って取り組んでいます。自分に娘が生まれてからは、余計にそう思うようになりました。

20年前に始めた国産小麦の取り組み

Pascoが国産小麦の取り組みを始めたのは、2003年のことです。農林水産省のプロジェクトに参加し、国産の春まき小麦を使用したパンづくりの研究に携わりました。その成果として、2005年には国産小麦「春よ恋」を100%使用した「国産小麦使用バゲット」などを発売しています。
2010年からは北海道で開発された、病気に強く収穫量の多い新品種「ゆめちから」の実用化プロジェクトに参画。2012年に「ゆめちから入り食パン」のテスト販売を行い、翌2013年には通年販売を開始しました。2015年には、主力の「超熟」シリーズに「ゆめちから」を配合。2020年から原材料に最適な国産小麦をブレンドした「国産小麦シリーズ」の販売を開始し、2023年3月には「窯焼きパスコシリーズ」と統合してリニューアルし、さらなる充実化を図っています。

※農研機構北海道農業研究センターが13年かけて開発した、超強力小麦優良品種。

2023年3月にリニューアルした「国産小麦シリーズ」。食卓ロールや菓子パンなど、バラエティ豊かな商品がラインアップ

国産小麦を使用したパンで食料自給率アップをめざす

これまでの20年で、大きなきっかけとなった出来事があります。2008年の「Pascoは国産小麦を使ったパンづくりで、食料自給率向上に貢献するための取り組みを進める」という盛田社長の宣言です。背景にあったのは、世界的な小麦価格の高騰と国内の食料自給率が低下していることへの危機感、そして国産小麦の使用量を増やすことで食料自給率向上へ貢献したいという盛田社長の思いでした。
その熱い思いを受けて、当時の企画のメンバーは盛田社長とともに国産小麦の主産地・北海道へ足繁く通い、北海道の行政、JA、生産者、製粉、流通業者の方達と何度も対話を重ね、パンづくりに適した品種を検討するところから取り組みました。そして出会ったのが「ゆめちから」です。現在も十勝の生産者の皆さんがつくる「ゆめちから」をはじめとする国産小麦を活用し、商品の開発と製造を行っています。今でこそ「国産小麦=Pasco」とお客さまに認識して頂けるようになりましたが、簡単な道のりではありませんでした。諦めずに続けてこられたのは、「国産小麦の生産量を増やし、食料自給率アップに貢献したい」という使命感と、産地の皆さんの協力があったからです。「食糧難の解決が開業の第一の意義であり、事業は社会に貢献するところがあればこそ発展する」。これは1920年に、敷島製パン初代社長の盛田善平が掲げた創業の理念です。この言葉も私たちの支えになっていると思います。

生産者とお客さまを繋ぎ良い循環をつくりたい

国産小麦の取り組みで特に苦労しているのが、生産量の確保です。天候などにより安定的な供給と品質保持が難しいという課題があります。とはいえ小麦の出来が良くなかった時でも、品質の低いパンを販売するわけにはいきません。そこでいつもと同じおいしさの商品を提供するのがPascoのプライドであり、腕の見せどころ。プレッシャーもありますが、その分やりがいを感じています。
Pascoでは、「2030年までに商品における国産小麦の使用比率を20%まで引き上げる」という目標に取り組んでいます。なかなか高いハードルですが、新商品や既存商品にもっと国産小麦を使用することと、たくさんのお客さまに国産小麦を使用する意味を伝え、選んでいただくこと。この2つの軸で進めていこうと考えています。
2030年はゴールではなく通過点であり、食料自給率の向上という社会課題の解決に向けて「Pascoにできることは何か?」を常に考え実践していくことが、私たちのやるべきことだと考えます。これからやってみたいことは、小麦をつくる人(生産者)と食べる人(お客さま)を繋ぐこと。生産者の思いを知って、国産小麦を使った商品を買うお客さまが増え、お客さまの「おいしい」という声を聞いて、国産小麦を育てる生産者が増える。そんなつくる人と食べる人を繋ぎ、良い循環をつくることができたら、とてもうれしいですね。

「小麦生産者と思いを共有したい」という目的で、2009年より本社屋上にて小麦栽培を行っている

小澤 賢祐

製品企画部
製品企画グループチーフ
2019年入社。前職は流通業に従事し、バイヤーとしてパンを売る側の立場を経験。Pascoでは入社時から現職を担当。