
パン屋の利益率を上げるには? 今からでも遅くない!基本的なポイントを解説
パン屋経営で知っておきたいのが、利益率。パン屋を成功に導くポイントは、売上を上げるだけではなく、どれだけ効率的に利益を残せるかにあります。
特に、家賃や人件費などのランニングコストが負担になりやすいパン屋経営では、利益率を正確に把握しながら、最適な経営判断を下すことが求められます。
この記事では、パン屋の利益率についての基本的な計算式を紹介。また、家賃や人件費を削減する以外で利益率を上げる方法について解説します。パン屋経営に携わるオーナーさまから、開業をお考えの方まで、ぜひお役立てください。
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目次[非表示]
- 1.【いまさら聞けない】パン屋の利益率とは?
- 1.1.利益率とは何か?
- 1.2.利益率の具体的な計算方法とは?
- 1.3.パン屋の経営収支を分析する指標・FLコストとは?
- 2.パン屋の利益率を上げるには?
- 3.利益率を上げる方法の一つ 冷凍パンとは?
- 4.まとめ
【いまさら聞けない】パン屋の利益率とは?
まず、パン屋の利益率について、経営者なら知っておきたい基本的な計算式をおさらいします。「売上総利益(粗利)」「営業利益」「FLコスト」についての解説です。
利益率とは何か?
利益率とは、売上高に対して利益が占める割合のこと。売上高から原価や経費を差し引いた後に残る「純利益」の割合で、経営が効率的に行われているかどうかを測ることができます。
利益率は、パン屋経営をするにあたって重要な指標となります。どれだけ売上が上がっても、利益が残らないとパン屋を継続していくことはできないからです。
パン屋の利益率は、立地や規模、商品価格などによって変動します。特にパン屋は食品廃棄(フードロス)や原材料コストの影響を受けるため、利益率を安定させるのが難しい業種です。
利益率の具体的な計算方法とは?
利益率にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる計算式があります。
利益率の計算式を紹介する前に、利益の種類を解説します。
- 売上総利益(粗利):売上 - 仕入れ原価
売上総利益とは、商品を売って得た利益です。
- 営業利益: 売上総利益 - 販管費
営業利益とは、売上総利益から販売費と一般管理費を差し引いた利益です。
主な利益率の計算方法は、こちらです。
- 売上総利益率(粗利率):(売上総利益 ÷ 売上高)×100
売上総利益率では、商品やサービスの付加価値や競争力を表します。
- 売上高営業利益率:(営業利益 ÷ 売上高)×100
売上高営業利益率では、事業の本業における収益力を示します。
一般的には、営業利益が8-10%以上であることが理想的と言われます。
パン屋の経営収支を分析する指標・FLコストとは?
利益率とともに、大切な指標となるのが、FLコスト/FL比率です。FLコストとは、Food(食材費)と人件費(Labor)の合計金額で、FL比率とは、飲食店の売上高に占める、FLコストの比率のことです。
パン屋経営においてもっとも比重を占めるのが、原材料費と人件費であるところから、このふたつの経費を売上のうち何%に抑えることができるのかがポイントとなります。
- FLコスト:原材料費+人件費
- FL比率:(原材料費+人件費)÷ 売上高
一般的に、「FL比率が60%を超えると経営が圧迫されている」といわれます。目標値は55%以下で、この数字を下回ると、食材費と人件費のバランスが取れている状態です。こうした収支分析を行うことで、より経営状態が数値化され、客観的に見ることができるようになります。
パン屋の利益率を上げるには?
パン屋の利益率を向上させるには、売上増加とともにコスト削減の取り組みが求められます。コスト削減のポイントとして真っ先に挙げられるのが、ランニングコストである「家賃」と「人件費」の見直しです。
実は、それ以外にも、ランニングコストを削減する方法があります。
ここでは「フードロスの削減」や「仕入れのデジタル化」、そして「冷凍パンの導入」といったコスト削減方法が、どのように収益性の向上につながるかについて解説します。
フードロスの削減
パン屋は、売れ残りや期限切れによる廃棄が多い業種です。
一般的には、売上高を100%とした場合に、ロス率を3~5%に押さえることが理想的とされ、このロス率を最小限にするため、パンの生産量を適切に調整する必要があります。
閉店間際に割引販売を行うことはもちろんのこと、生産管理をデジタル化することは、フードロスの削減につながります。
仕入れのデジタル化
個人事業主のパン屋で見受けられるのが、長年の勘と経験に基づいた仕入れを行うことです。デジタルで「売上と利益を見える化する」ことは利益率向上につながります。
一般的には、売上高を100%とした場合に、原価は40~42%に収めると理想的とされます。
在庫や販売データをデジタルで管理することで利益率の管理はもちろんのこと、売れ筋や売れ残りの傾向を把握することもでき、無駄な出費の見直しも可能です。また、オンラインの仕入れに慣れてきたら、オンライン販売やデリバリーサービスとの連携など、新しい販売チャネルをつくることも可能になります。
冷凍パンの導入
冷凍パンを導入することで、在庫管理がしやすくなり、廃棄ロスを削減できます。冷凍パンは保存期間が長く、ニーズに応じて解凍して販売することができるため、効率的な生産が可能です。
利益率を上げる方法の一つ 冷凍パンとは?
利益率を上げる施策のひとつに冷凍パンの導入があります。
パンを扱うビジネスを幅広くサポートしているPascoの業務用通販サイトでは、冷凍パン生地と焼成後冷凍パンを販売しています。
ここからはPascoの冷凍パンを例に、冷凍パンが利益率を上げる仕組みについて「人件費の削減」と「フードロスの削減」という観点から解説します。
人件費を削減して、安定した品質を提供できる
Pascoの業務用通販サイトでは、「冷凍パン生地」と「焼成後冷凍パン」の2種類の冷凍パンをオンラインで販売しています。
定番の食事パンからスイーツまで多彩な「冷凍パン生地」がラインナップされ、その数はおよそ150種類。そのほかにも、毎月、季節にあわせた新商品をリリースしています。
こうした「冷凍パン生地」をメニューに取り入れることで、仕込みの時短が実現。人件費のコストダウンにつながり、FLコスト(原材料費+人件費)のバランスを調整することが可能です。
フードロスを削減し、販売チャンスも逃さない
「焼成後冷凍パン」は、在庫管理を効率化します。使いたい分だけ解凍し、使わない在庫は長期保存が可能だからです。さらにフードロスを減らすことも可能になります。
また、「焼成後冷凍パン」であれば、お客さまのご要望に応じてタイムリーな提供ができます。解凍してリベイクすれば、すぐ陳列できるため、ランチタイムの時間帯などの繁忙時に品切れになるといった問題も解消します。
まとめ
この記事では、パン屋の利益率を上げるための基本的なポイントについて、次のように解説しました。
- パン屋の利益率
- パン屋の利益率を上げる方法
- 利益率を上げる方法の一つである冷凍パンについて
パン屋経営において、利益率の把握は重要です。売上だけでなく、原材料費や人件費を含むコストを適切に管理することで、経営の安定が図れるからです。
FLコスト(原材料費+人件費)の比率を確認して、フードロスの削減やデジタル化によって削減できる点を確認します。利益率を上げるには、冷凍パンの導入も有効です。
Pascoの冷凍パンは、人件費削減や在庫管理、フードロス削減にも役立てることができます。
Pascoでは、業務用冷凍パン生地と焼成後冷凍パンの販売を中心に、豊富な品揃えと幅広いサポート体制で、さまざまな業態のパンビジネスを支援しています。
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